梅雨の晴れ間

 でも夕方から雨が降る予報でございます。湿度があると頭が重い気がするけど、肌の調子はいいです。低温高湿度が割りと好きです。日本の太平洋側ではそんな時期はありませんが・・・
 何の脈絡もなく読んだもの。

ギフト (西のはての年代記 (1))

ギフト (西のはての年代記 (1))

 一応児童文学らしいのですが、ゲド戦記といい、ル=グウィンという方の書く作品は半端ないです。『西のはての年代記』という三部作の一作目『ギフト』。そのギフトと呼ばれる超常能力を持つ高地の人々。獣を呼び寄せたり、傷を癒したり、異物を抜き取ったり、呪いをかけたり、『もどし』たり・・・それらの一芸を血筋で持ち、高い能力を持つ者を指導者として各部落は分立し、時には和睦し、時には争いながら貧しい土地に暮らしていました。低地の人々からは魔法使いと呼ばれ恐れられながら。
 『もどし』と呼ばれる強力な破壊の力を持つ長、しかし彼は同じ血縁の女性と結婚できず、その低地に妻を略奪にいきました。そして生まれたのが三部作通じて登場するオレック。父は強力な力の持ち主ですが分別のある人で、特別な時以外はその、一睨みで一つのものを破壊する力を行使した事はありませんでした。だがその息子にはなかなか力が現れず・・・そして呪いによって他の部落を併合し高地でもっとも富める部落からその長が悪意とともにやってきて・・・
 児童向けとは思えないです。やっぱり中高生以上が読むべきものかな。父と子の葛藤とはこういう残酷な物語でないと解りにくいのかも知れません。
 三部作全てを読み終えたら何が見えるのかなぁ。
 もう一つ。
ソード・ワールド2.0リプレイ from USA(3) 竜魔争鳴‐ラヴコンフリクト‐ (富士見ドラゴン・ブック)

ソード・ワールド2.0リプレイ from USA(3) 竜魔争鳴‐ラヴコンフリクト‐ (富士見ドラゴン・ブック)

 だんだん日本のプレイ環境に慣れてきたのか、それほどカルチャーショックな事もなくなってきた・・・みたいな?
 しかしこういうシナリオにしたいけど、どういう風にもっていけばいいのか、どう演出したらいいのか?という事をボスであるミスター北沢に相談している姿が、なかなか勉強になります。
 表向きのセリフと内心の呟きが併記されているのが面白い。そうそう、そういう葛藤とともにマスターはプレイする、まさにマゾプレ・・・いや、いやいやいや・・・