パーフェクト・ワールド

パーフェクト・ワールド (新潮文庫)

パーフェクト・ワールド (新潮文庫)

 二十年近く前の映画を原作にした小説が図書館にあったので、ふと手にとってみました。
 最近あんまり聞かないけど、当時はケビン・コスナー全盛期で、そのケビン・コスナーが『悪役』をやるというので話題になりました。この人、悪役はやらないって公言していた人なので。
 しかし、この映画の一方の主人公であるゲビン・コスナー扮するブッチは、そんな単純な役ではないし、物語も単純な話ではない。
 登場人物は誰も完璧な人間ではないし、過去に脛を持ち、コンプレックスを持ち、傷つき、犯罪者であり脱獄者になったブッチすら、もしかしたら一歩間違えなければ、真っ当な人生を歩んでいたかも知れない。
 人質にとった八歳の少年と、対等な立場にたっての交流?やりとりを通じて自分の人生の『やりなおし』を計っている。
 しかし逃亡劇のロードムービーにハッピーエンドはありえない。
 監督がクリント・イーストウッドで、この人の作品、ちゃんと見たのは『許されざる者』とこれぐらいだったかしらん?いいようのない味があって好きなんですよね。『硫黄島からの手紙』はちょっと怖くて見ていませんが。
 DVD買うかなぁ・・・
パーフェクト ワールド [DVD]

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