これが冬空というものか?
曇っています。気温もそんなに上がらない模様です。
昨日の武田信玄の事で追加。信玄を評価する戦国武将は、自分の指揮どおりに動く軍隊をつくろうとした事を褒めています。という事は、戦国時代は軍隊ではなく、軍勢・・・烏合の衆みたいなもので、功名にかられて抜け駆けバンザイな攻撃をしてしまう、という・・・
信玄の代では何とか実現できたようですが、それは信玄がつくりあげたカリスマとかがあってこそで、息子の勝頼は元々諏訪氏の跡取りをしていたものを急遽、武田家の家督の後見人(家督継承者は勝頼の息子、信勝)というすわりの悪い地位につけられてしまったので、軍隊というか家臣団を統率するのが大変になってしまったという・・・信玄、自分がやった事の意味を理解していたのかどうか、ちょっと微妙・・・
それはさておき、今読んでいるのはこんなもの。
- 作者: ジョンウィンゲート,John Wingate,秋山信雄
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1994/06
- メディア: 単行本
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ドイツの話は書いた人の体験談が主で、フランス人女性とのロマンスがあったり、ドイツに恋人がいるのにナ。そのドイツの婚約者は空爆で死んでしまったり。まぁロマンチックな話が多いのですが、こちらはイギリス人のユーモアに溢れています。
イタリア士官の潜水艦撃破の勲章と自慢話を戦後に聞いて、それ実は、沈んでいないよ。その潜水艦の艦長はオイラ。とか告白してイタリア人士官を慌てさせる話とか、「くそったれな潜水艦なんか、もう乗るもんかっ」と酒を飲んで管を巻く水夫を簀巻きにして、その潜水艦の乗員が整列する前で海に落としは引き上げて「どうだ。潜水艦に乗るか?」と尋ねる司令官。水夫は三度目までは「乗るもんか!」と言っていましたが四度目は「イエス、サー。ありがとうございました」と言ったとか。
他にも捕虜になったイタリア水夫の料理が旨くて、炊事当番になったイギリス兵が致命的に料理がザンネンだったので代わり調理をさせたら大変おいしく、イタリア水夫も「このまま調理夫として乗せてくれ」と懇願したとか。
戦いの相手がイタリア人だからなのかどうか知りませんが、なーんか人間臭くて微笑ましいエピソードが多めな感じ。
興味深いのは双方とも主力の決戦はほとんど志向しておらず(イギリス艦隊は戦力不足。イタリア艦隊は戦力温存の為)、双方共に補給路の叩きあいで、戦闘の主力は潜水艦、駆逐艦、水雷艇なんですよネ。
そして海に投げ出された相手を助け合ったりする、少し牧歌的なところもあり、情け容赦なく殺しあうドイツVSソ連とかよりも、なーんか救われる気がします。いや、実際の戦闘では情け容赦なく人は傷つき、死んでいくのですが。
マルタ島の潜水艦隊はその損耗率が最も多い部隊だったそうです。潜水艦乗りはドイツはイギリスも大変デス。・・・日本とアメリカはどうだったんだろう?