まるで水の中にいるようデス

 気温はそれほど高くはないのですが、湿気が多くて、汗がモロモロ沸いてきて、不愉快な感じです。空も太陽が顔を出さずに一雨きそうな感じ。まぁ、今日一日で終わってくれるならいいのですが。明日は飲み会ですので。はい。
 ふと出来心で、今、こんなのを読んでいます。

蘭陵王

蘭陵王

 白皙の美青年で、敵に侮られる事を恐れて鬼の面をつけて戦場に赴いた中国南北朝時代の武将、蘭陵王高長恭の話です。美青年ってところで割と話のネタにしやすい。高貴な生まれだが悲劇的最期を遂げた。とくれば女性読者の琴線に触れそうですが・・・途中まで読んでみて、うーむ・・・こんなもんか。
 戦上手であったのですが、その辺りの描写が弱い?ろくでなしの皇帝にあくまでも仕え続けるってところが、ちょいと現代人の感覚には合わない?
 個人的な好みを言えば正史の評価ではなく、登場人物の行った事で田中さんの評価を徐月琴の口から喋らせると面白かったのかなあ、と。今のところ、この小説で面白いところって、彼女が自分と母親を捨てた政治家の親父に、北魏分裂後の略史に出てきた人物の正史的評価に、素直な感想を述べるところ、ぐらいなんですよねぇ。
 北魏が分裂した後の中国を第二次三国時代と評するなら、人物伝の数珠繋ぎという構想で、分裂後、隋が統一するまで語ったら面白いのに。などと無責任な事を考えてしまいました。
 しかし田中さん・・・好敵手を求める人物を主人公に置きたがるんだなぁ。この人はカエサルタイプの人物は書けないかもナ。