暑いと書くのも暑い・・・

 夏なんだから仕方ないのですがネ。
 先日うちの居間に地デジ対応の液晶テレビが届いたのですが、そのディスプレイを使ってDVDとか観ると、何だか今までとは違った画面に見えます。
 昨夜、姪っこが『魔女の宅急便』がいいと言うのを『崖の上のポニョ』がいいっ!と無理やり変更させて(大人気ない)一緒に観たのですが、何か画面の味わいが違いますね。昨年DVDで初めて観た時も、絵本みたいな感じの絵だな、と思ったのですが、今回は、もっとはっきりと背景と人物の違いが解ります。面白いもんですナ。
 別の作品も見てみると面白いかも知れません。ふむふむ。
 そして昨日読み終えたもの。

山東京伝―滑稽洒落第一の作者 (ミネルヴァ日本評伝選)

山東京伝―滑稽洒落第一の作者 (ミネルヴァ日本評伝選)

 江戸時代後期の、原稿料を受け取る形の作家として初めての流行作家になった人物です。もっともご本人は煙草や小物を売る店を持ち、長屋の大家という職業を持っており、作家というものは余暇にやるもの、という意識でいたようで、この辺が六歳年下の友人、曲亭馬琴が原稿料で暮らしているのとは異なります。
 またこの人は絵から物語を起こす、絵本のような本を得意としており、歌舞伎や浄瑠璃の題材を読本にする、今で言うメディアミックスが多かったようです。
 だから馬琴のような「南総里見八犬伝」のような誰が聞いても解るような作品は残していないかな。
 しかし時は寛政の改革が始まった、お上の締め付けが厳しくなった頃。一方読者はグロい絵、人目を引くような新奇な絵、工夫を求めており、お上と読者の間でなかなか苦しんでいるようです。絵の中に文字列で闇や雨を表現して、文章を絵の装飾の一部に取り入れいたり、なかなか面白い工夫をこらしています。
 晩年には和書の考証学を手がけていたようで、急死しなければ、そちらの方でも業績を残したかも知れないと、江戸後期文学の一里塚のような人だったようです。
 へー・・・今まで名前しか知らなかったけど、なかなか面白い人だったんだなぁ。
 売れっ子だから生前から贋作に悩まされていたとか・・・ふむふむ。