一週間ほど晴れ続き?

 六月は梅雨の季節というイメージですが、週間予報では晴れ続きです。いいことですが、農作物にとっては微妙・・・?
 今年は冷夏っぽい感じ。沖縄や奄美大島は梅雨入りしたらしいですが、他の地域では遅れるのでしょうかね。
 今読んでいる途中のものがコレなんですが、表題はなーんか違うような気もします。どちらかというと第二次大戦、ヨーロッパ戦区の空軍の歴史?みたいな。

ドイツ空軍全史 (学研M文庫)

ドイツ空軍全史 (学研M文庫)

 戦争中の指導者たちがいかに錯誤していて、最適な戦術を採るまでに時間がかかったとか、それまでにどれだけ膨大な人命と資源が失われたとか、そういうウンザリな話題が満載です(あ
 空軍関係者はだいたい戦略爆撃というものにファンタジーを持っていて、敵国市民の虐殺と生活インフラ、工場の破壊が、敵国の戦争継続能力を喪失させる、というのですが、それを実行するには莫大な爆撃隊を編成し、敵国の迎撃機や滞空攻撃による被害を無視して、膨大な爆弾を落とさなければならず、しかも、どうも投資に見合った戦果を得ていない・・・というのが研究者の意見のようです。
 確かに原爆の投下が日本の降伏を決めましたが、大空襲によって戦争継続の意思が衰えた訳ではないです。国民の戦意は衰えていたかも知れないけど、だからと言って講和を望む空気にはならなかったでしょう。なんともならん、という状況になるまで人は不利になる交渉を望んで始める事はないのですから。
 今回新しく解った事は、ナチス・ドイツの戦争体制も大した事はなかったと。戦争の進行とともに大量に費消される兵器の生産が、まったくおいつかず職人技で生産していたので、プレス生産で済むところを手作りしていたとか、原材料を無駄に費消していたとか。それでも同時期の日本の生産力に比べれば多いですけど。
 しかし自国の経済に組み込むつもりだったチェコはともかく、戦争開始後に征服したポーランドやフランスの経済力を戦争遂行に統合するつもりはさらさらなく、略奪して工場機械を本国に送ってしまったり、規格が違うからといって、その機械が無駄に放置されたりして、大規模総力戦に移行しても有効にポーランドやフランスの生産力を活用できなかった、ということ。
 また右巻きのナチス・ドイツは女性の社会進出を嫌って、熟練工が出征してしまった後の人手不足を解消するのに女性の労働力を動員しようとしなかった、ということ。
 空軍に限ると過剰に要求される輸送作戦にパイロット育成コースの生徒や教官を使ったために、指導者と未熟なパイロットがどんどん死んでいって戦力補充が遅々として進まなくなったこと。泥縄式に空軍戦力が費消され、回復が追いつかない。報復爆撃の為に爆撃機が大戦末期まで生産されて、本土に爆撃してくる敵を迎撃するべき戦闘機の生産が増やされない・・・等々。はぁ。戦争は人間ドラマだけど、指導者の誤った判断によって一体どれだけの人命が失われたのかと思うと、うんざりしてきます。
 しかもそれがナチス・ドイツや旧日本軍だけの話じゃなく、スターリンチャーチルルーズベルトの話でもあって・・・あぁ、あぁぁぁぁ。