今日も晴れてます。
昨日の神戸そうさく畑、お疲れ様でした。
ええ、いつもの通り居眠り&読書三昧(あ
そんな水河でございますが、おいでくださる方がいらっしゃるのはありがたい事です。決して南京町に行くためだけに神戸に行くのではありませぬー・・・改めて強調するところが、ごにょごにょ。
まぁ一冊本が読み終えたのは正直なところ本当です。今更ですが、こんなの。
物語 フランス革命―バスチーユ陥落からナポレオン戴冠まで (中公新書)
- 作者: 安達正勝
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2008/09/01
- メディア: 新書
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著者はルイ十六世がお好きなようで、『内向的で鍵細工だけが趣味の無能の人』という評価は間違っており、「彼が革新的な考え方の国王でなければ革命はなかっただろう」と言っています。とはいえ、個人的な聡明さとか進歩的な考え方と、政治的な力量は別物でありまして、やはりルイ十六世は善意の人であり、一般的な良き夫、良き父親であって、『良き国王』ではなかったと思いますネ。『良き国王』というのは国を混乱させない有能な政治家という意味ですが。
鍵細工が趣味であるだけに海軍の施設や軍艦に詳しく、新たな海軍基地を建設したり、また死刑囚になるべく苦痛を与えずに刑を執行するギロチンの、あの斜めの刃はルイ十六世が指摘してできたとか、理系肌のエピソードが残っています。
しかし社交的でなかった事が裏目に出てしまったようです。また、革新的とはいえども、やはり国を自分たちの家産と考える君主制時代の人間ですから、そのあたりを克服できなかった事が彼の悲劇のようです。次第に自分の実権が奪われていくのに耐えられなくなり、パリから逃げ出そうとしなかったなら、国民は善意の国王を支持していたのですから。
それにしても、その逃避行のお粗末なこと。やはり彼には自分が政治家である自覚がこれっぽっちもなかったと思うしかないですネ。緊迫感がないもの。自らの政治生命を賭けた行動をしている筈なのに、その自覚がない。要するに「坊や」であったと。
自らも考案に参加したギロチンで処刑されるまでに、ようやく王妃マリー・アントワネットと理解しあえた事が唯一の慰めかもしれません。
が、やっぱり革命は血を見ずには収まらない行為なんだな、と。殊更に称揚するものではないな、と。そう改めて感じました。
革命で血を流しすぎたから死刑廃止する方向にヨーロッパの国は自分たちの法制度を変えたのかも知れないと思ったりして。・・・ん?同じように明治維新で血を流した日本は死刑廃止の声が過半数ではないですね。という事は・・・明治維新と革命とでは捉え方が違うという事ですかネ?