あ、晴れてる

 イラスト原稿の縮小とか、コピーとか色々細工しなきゃならない日なので、コンビニまで傘ささずにいけるのは嬉しいですよ。銀行にも行かなきゃならないしナ。
 今日もまったり予感。あぶあぶ・・・
 そして先日読み終えたもの。

 あ、今は講談社文庫なんだ。いや、図書館で借りたのは全集のハードカバーだったので。
 いや、なんていうか。八十年代のテイストだよなーっと。読み始めてから・・・これは『幻魔大戦』を借りた方が良かったかも?などと思ったりして。
 伝奇ものの宿命というか、歴史的造詣がある程度あると失笑してしまう文章がチラホラでてきて、まぁ仕方ない。
 対立構造を善と悪とするのは、それ七十年代の傾向をひきずっていてるから?そして主人公がそれにこだわらず己の好悪だけを判断基準にしているのは九十年代のテイスト?とか思いながら読んでいました。そして、主人公が知り合う女性は皆美人で、そして絶対に性交描写が入るのは、それが売りだからなのかなぁ。しかしくどいよな。
 とはいえ、設定、知識量というのはなかなかのもので、まぁ物的証拠が何一つない説明が繰り返されてしまうのは仕方ないと思いながらも、これが八十年代テイストなんだなーとか思いました。
 でも伝奇小説ってほんと・・・入り込めないと読めない代物だわね・・・。
 そしてそんな伝奇もの系統かも知れない本。
古代の皇位継承―天武系皇統は実在したか (歴史文化ライブラリー)

古代の皇位継承―天武系皇統は実在したか (歴史文化ライブラリー)

 古代史研究者の中では一番刺激的だなーとか思う人の著作です。なかなか説得力があります。物的証拠はありませんし、現代に関わる訳でもないけど、面白いです。
 今まで天皇制の創始者って天武天皇だよなー。日本史で二人偉人を上げるとしたら、天武天皇豊臣秀吉かなーと漠然と思っていたのですが、どうも天武天皇、称号としては初代天皇なんですがさほど権威は確立していなかったらしい。神である天皇として祭り上げる事に成功したのは彼の死後であり、ということは天皇家の神聖性、優位性を確立したのは彼の妻である持統天皇なのかなーと思ったりします。何にせよ、この人は大した人です。
 しかし制度的なものの基礎は天智大王の時代に確立したようですし、むー、更に大和王権の中央集権化に勤めたのは大化の改新(今では違う名前で呼ばれているらしい)の後の孝徳、斉明大王時代であったらしいので、やはり大化の改新は一つの契機だったのかも知れません。たぶん首謀者は皇極大王時代の斉明大王だと思われるのだけれども。
 こういうのを読むと・・・ねぇ?