まったりしてます・・・

 先週のバタバタが一段落して感じで、今日の午前中はまったりな感じ。まぁ今日も発注が結構あるので明日はまたバタバタするでしょう。バタバタバター。
 半分眠っている感じで昨日は生きていましたが、今日は四分の一ぐらい寝ている感じで、まぁ大丈夫かナ。図書館に本を返しにいかなきゃだわ。
 そうそう。これが今回のトリでした。

公爵(ウェリントン)と皇帝(ナポレオン)

公爵(ウェリントン)と皇帝(ナポレオン)

 城山三郎という方が地元の作家さんである事は知っていました。先年亡くなられた事も知っています。でも何を書いてみえたのか解らない。じゃあ何でこの本を読んだのかというとウェリントンの話だから(関係ないじゃん
 私はナポレオンという男は有能な軍人で政治家で演出家だとは思うけど天才だとは思わない。強引に強権を発動して自由、平等、博愛を表看板に自分の野心に邁進した挙句にフランスとヨーロッパを荒廃させたとしか思えないので、好きになれないのですな。
 原著を書いている人もイギリス人だけあってウェリントンびいきです。この人は兵士を軽蔑しながら兵士の食料、装備、健康管理に気をつかい、兵士を消耗させずに戦う将軍でした。小規模な軍隊で大軍を相手にしなければならず、豊富な援軍もないとあっては他にいい方法もないのですが、当時補給を徹底して管理し気をつかった将軍は他に知りません。
 ナポレオンの機動力は輜重隊を連れずに、現地調達(つまり略奪)する事で軍隊を食わせていた事にあずかっているようです。当時はそれが当たり前の考え方で、ナポレオンは天性の戦略勘で戦力を集中し、敵を撃破する事に成功し続けた人でした。・・・運任せなところも多々あった。
 その戦い方を見ていると、その後継者であるフランス陸軍を参考にした日本軍の戦い方にそっくりで・・・ナポレオン大好きな日本人は、だから戦争に負けたんだナ、とか思ったりする。
 ウェリントンの戦術思想がイギリスやアメリカに伝わったのかどうかは知りませんが、古代ローマが無敵を誇った理由の一つが補給を第一に考えていた事を思うと、後方支援の将校が幕僚長になった事のない日本の自衛隊は、戦争になったらやっぱり色んなものを出し惜しんだ挙句、無駄遣いして負ける軍隊なのではないかと思ったりする。・・・旧日本軍と同じじゃん。
 ただ気になったのは、登場人物の行った事を列記せずに「卑劣なタレーラン」とか「悪辣なフーシェ」とかいう表現があったこと。別に城山さんのせいではないと思うけど、こういう表記を見ると、ああ、文学なんだなーとか思ってしまう。
 ちなみに私は、こういう表現方法は好きではないので、あまりやりたくない。やらないように努力しています。だって、書いた人間の好悪を読み手に押し付ける事はないでしょうに。やった行動で読んだ人が好悪を判断すればいいことなんだからなぁ。とか思ったりしたりして。