ご冥福をお祈りします。

 去る三月四日、D&Dの生みの親、すなわち全てのRPGの祖とでも言うべき、ゲイリー・ガイギャックス氏が亡くなりました。享年69歳とのこと。
 実をいうと私はまったくもって知りませんでした。D&Dは赤箱、つまり第一版の日本語版から遊んでいましたが作者が誰かなどと気にもせず、そういえば赤箱や青箱・・・初期のルールブックは人から借りるとか全頁コピーして手作り冊子にしていたとかしていましたが、とにかく授業中だろうと通学中だろうと、それこそ修学旅行で移動中の新幹線の中ですら狂ったように遊んでいました。
 月日がたち、世紀が変わって第三版の日本語版が出てからというもの、それまで学生時代の友人としか遊ばなかった私が、D&Dを遊ぶコンベンションというかサークルに参加し、我に返ると六年ぐらいやっていたりして・・・さまざまな人と出会い知識を増やしていくと、○○はいいだの、○○はあかんだの、ダメだの、変われだの(なんか悪い話が多いな・・・)とかの評判を聞きます。そういう事に詳しい人も多い。
 その方たちがプログとか日記とかで一斉に氏が亡くなった事を報じ、哀悼の意を表してみえて、これは一体何事だと思ったものですが、考えてみればそうなのです。
 三十数年前、もしかしたら企画、テストプレイから数えれば四十年の昔に、このガイギャックス氏とイカレ・・げふんげふん、仲間たちが「指輪物語を元ネタにしてイカスゲームを考えようぜ!」とか思わなければ、現在の日本に限ってもドラクエファイナルファンタジーは生まれてこず、今夢中になっているネットゲーも誕生しなかったでしょう。あ、ネット対戦型のゲームならいつかは誕生したか。
 つまり自分の人生の、今現在の楽しみの大半は彼によって生み出されたものが根っこにあるわけで、手塚治虫氏が亡くなったのとほぼ同意義の衝撃が後から襲ってきたのでした。それで遅ればせながら日記に書いたという訳です。
 現在、氏を始めとする仲間たちが初めた事は、紙媒体を越え、電子の世界へ、アナログゲームももちろんのこと、家庭用コンシュマーゲームの主流になるまで広がりました。それだけ魅力的な面白いことを作り出してくれた事に敬意と感謝をこめて、改めてご冥福をお祈りいたします。
 本当にありがとうございました。
 うっ、どなたかのブログで涙が出てきたとか書いてあったけど、ヤベ、オイラも鼻のあたりがツンとしてきただよ・・・