涼しいんだか蒸し暑いんだか・・・
最近はよく解りません。解らないので服装もはっきりできませぬ。起きている間はいいです。寝付くときは蒸し暑く、朝起きる時は涼しいというのが一番危険かもね。
今、内田さんの「冥途」という文庫本を読んでいます。「阿房列車」の飄々さはなく、夢か現かの暗い恐ろしさというか寂しさというか、悲しさというのか、そういうものが漂っている感じです。
同門である芥川龍之介の紹介というか解説が二つ載っていまして、内田さんの話が解るのは少ないと言っています。確かに一般向きのわかりやすさはないですし、ちょいと不気味です。
ただ、大正から昭和初期の作品が載っている短編集なんですが、他にも文学的と称される作家さんたちは、言論統制の暗い影なのか、それとも芥川龍之介のように利害関係からくるストレスのせいなのか、どうもあんまり明るい作品を書いていません。いや、文学というものは暗いとか悲しいとか、悩んだり悶えたりする方が美的に感じるののようなので、時代的背景とかはないのかもしれませんね。
人に喜ばれるのはやはり喜劇かも、と思ったりもしますがね。とっつきやすさとかね。
しかし、今はしみじみと淡い怪談のような話を読んでいます。こういうのもいいもんですネ。