梅雨?

 曇ったりもしましたが、いい天気でしたよ?日中は蒸し暑いのですが夕方から涼しい風が吹いたりして、日が落ちてからが気持ちいいですネ。
 先日読んだ、ファシスト政権下のイタリア市民生活の本は、イタリアの国民性がドイツとはえらく違うもんだと改めて認識させられました。
 ムッソリーニファシスト政体を初めて打ち立てた、ヒトラーをして「俺の師匠」と呼ばせた男ですが、イタリア人ですのでドイツ人ほど几帳面な徹底さはないようです。いや、目の付け所はヒトラーの師匠といえますけど。
 青少年の育成に重きをおいたり、自動車、ラジオを普及しようと試みたり、人口増加を図って多産を奨励したり、プロパガンダの重要性に目覚めたり。
 ただ、ドイツとイタリアは違うのですねー。
 自動車は大衆車が発売されても、高級車のレンタカーの方が盛ん。ラジオも全家庭に普及せず、上層ブルジョワは『低俗なもの』とみなして聞かず、中小以下のブルジョワ階層が買い求め、そしてファシスト政権がやりたかったニュースを流すと、皆チャンネルを変えたり、電源を切ったりしてしまうという・・・音楽が聞きたいだけなんですネ。上層ブルジョワはラジオを聞くより生演奏を聞きたがるという・・・すごいわ。
 多産を奨励しても、農村はともかく都市部ではそれほど熱心にならず、映画はといえば、真っ暗な館内で物を盗まれたり触られたりしたらかなわない。あんなものは軽薄な若い奴らが見るものだ、という風潮が支配的で世論を支配するには至らなかったという・・・いやー、イタリア人って面白いですな。
 ムッソリーニ自体あんまりユダヤ人を敵視していなかったようで、イタリアでの迫害が始まるのはドイツ軍に占領された後のようです。つまりムッソリーニ失脚後のこと。イタリア人自体もあんまりユダヤ人をどうこうする気はなかったようです。当時のイタリアが世界経済からみると中心から外れていて、経済民族のユダヤ人が活躍する場が少なかったというのもあるかもしれませんが。
 生活が苦しくても何だか愉快な日常を送っているように見えるのって、一体どういうことなんでしょ?戦争に関する記述がなかったからかな?