雨の予報だったけど

 曇っているんだか晴れているんだか、よく解らない天気でした。
 もう少しで読み終わる本。

 この本『航空宇宙軍史』と名づけられた連作の一つなのですが、実は『星界の紋章』みたいなスペースオペラを想像していました。違いました。ハードSFって奴です。どういう訳かハードSFというジャンルは、人間の尊厳やら神みたいな存在やら、そういう話題を取り上げがちで、人間の本質みたいなものを語りたがる傾向があるみたいです。
 戦いの事というよりも超光速航行を得て外宇宙に飛び出す地球人類が、太陽系内の開発をなおざりにしてそれを最優先で、しかも片道何十年単位という航行を有人機で行うという非人道さを繰り返しています。その理由というのが、超光速航行の果てに接触した銀河系に広く分布している地球人類に驚くほど似通った知的生命『汎銀河人』と接触し戦争状態になり、結局地球は滅びてしまう・・・という予言めいた情報を阻止する為でした。
 とはいえ『汎銀河人』たちは文明度は宇宙へ進出できるかどうかというレベルで、十数光年の距離を何十年とはいえ渡る事のできる地球に比べれば後進文明であり、地球というより外宇宙艦隊は初めから強圧的な態度で接し、結局戦争を誘発し、戦う事になってしまいます。
 まぁ超光速航行は相対性理論に基づき、船内時間と地球時間がまるで違い、一度外宇宙へ行ってしまうともはや地球時間での生活は不可能になり、人間であって人間でない存在になっちゃう感じです。物語のスタンスというか、その戦争も何百年という単位で戦っているようだし、時間の感覚がスペースオペラとは違います。
 一体どういう結末になるのか、というのは不明ですが、むー、こんなに分厚い本がどんどこ読み進めるというのは、問題かも・・・。