はっきりしない天気ですネ

 雨が降ったり降らなかったり、風が吹いたり吹かなかったり。太陽は出てない気がしましたネ。
 今日買ったもの。

Dark seed 2 (バーズコミックス ガールズコレクション)

Dark seed 2 (バーズコミックス ガールズコレクション)

 物語は一気に転がりました。まぁ魔法話によくある人の心の光と闇の葛藤なんですけど、二巻目にして直ぐにも闇の親玉がそうと認識されて主人公の身近にいるというのは面白いかも。
 やたら主張の強い主人公がめげたり立ち直ったり自分のやることを意識したりしています。続きが読みたいマンガですヨ。
 それとは別に今日図書館に返した本の中で、戦国時代の事を書いたものがあったのですが、最近の研究者の認識では秀吉と家康の関係は北条氏も絡めて考えられているようですね。
 家康は野戦が強くて秀吉はそれを恐れたというが通説なのですが、どうも最近の論調は違うようです。
 小牧長久手の戦いの時、図式としては羽柴陣営対織田・徳川・北条連合という感じです。織田信雄の評価が低く、更に『世間知らず』という評価を下されてしまった北条の実力を過小評価し、後に幕府を開いたぐらいだから家康は強い、と過大評価されているみたいです。
 この当時秀吉は中国の毛利こそ中立を保っていましたが、四国の長宗我部、紀州雑賀衆越中佐々成政、そして織田・徳川・北条と彼らにほぼ包囲される状況にありました。つまり秀吉は部下や同盟者に主敵である織田・徳川以外を受け持ってもらっていましたが、常にそれらに対して気を配らなければならず、長久手では中途半端な対応に終始している訳ですネ。
 この状況に秀吉を追い込んだ家康の手腕は見事なのですが、対戦が長引き兵站が厳しくなり、織田信雄が和睦して彼を助けて戦う口実がなくなると状況は変わります。結局自領より外を侵す事ができなかったため、軍の食い扶持は全て自分持ちになり徳川の領域は疲弊します。秀吉の方は数倍の経済力を持っており、この後引き続いて紀州、四国、越中を屈服させてしまいます。
 徳川は信濃内で従えた筈の旧武田家臣が不穏な動きをしており、特に真田昌幸は北条との戦いの折、徳川が約束不履行したという事で上杉方に寝返り、これを攻撃した徳川勢を撃退しています。とてもではないが秀吉の背後を撃つどころではない。
 北条との同盟は強固なものにする事を誓いますが、秀吉の討伐は時間の問題でした。ここで秀吉が妹と母親を用いてまで徳川を懐柔した理由ですが、戦わずして東国を屈服させる計画があったようです。どちらかというと西向きに顔が向いている秀吉は大人しくしてくれるならば東国は現状維持でも良いと思っていたようです。だいたい既存の大名を殲滅するというのは彼の方針ではないようで、敵対しながらも長宗我部も島津も領域を縮小しながら温存しています。
 徳川は北条と同盟を結んでおり、徳川を取り込む事はその同盟者である北条をも取り込む可能性が高い。そうなればめぼしい東国大名は自ずと自分に屈服するだろう。そういう計算があったのではないでしょうか?
 家康もそれを十分意識していたようで、秀吉に屈した後、北条氏に再三に渡って上洛を促しますが、北条氏は結局のところ秀吉の出方を見誤り滅亡します。
 面白いのはその後、家康が関東に移封されるのですが、これは懲罰人事であったのではないだろうか?という意見です。確かに石高は豊臣大名としては最大の大名に徳川家康はなるのですが、百年に渡って北条氏が支配し、そして戦乱で荒れ果てた見ず知らずの土地を統治するのは容易な事ではありません。
 家康は北条を豊臣政権に取り込む事ができなかった責任を負わされた為に、関東に移されたというのです。家康を警戒して飛ばすというなら東北でも構わないはずですからネ。
 お前さんの力が及ばなかったのだから、荒れ果てた関東の再生は責任を持ってやれ。という事です。秀吉はこの前にも九州肥後の国を佐々成政にあてがい、自分に反逆した責任を新領地統治で購わせようとしています。家康は成功し、成政は失敗して改易されてしまいますが、なかなか秀吉という男は味な事をしますネ。