やや風邪気味か?

 今朝目覚ましが鳴らず寝過ごした!と思ったらベルは鳴っていたそうです。そのまま爆睡しているという事は、かなり疲れているのかしらん?そういえばネットゲーに繋いでいる時も眠たくて、ちょいと横になり本とか読んでいましたよ(オイ
 読んでいたのは塩野七生版イタリア三都物語。しかも殺人事件という題名。ルネサンス期のヴェネツィアフィレンツェ、ローマを舞台にした歴史物語です。殺人事件とつけたのは営業戦略の為ですな。まぁ歴史物に殺人がない方が少ないよな、とか思ったりもします。
 久々に、たぶん十年ぶりぐらいに読んで感化されてしまった。三部作に通して登場する、そして最後にはヒロインとなる高級娼婦オリンピア。彼女を巡る男たちの愛。・・・これ年齢を引き下げたら宝塚歌劇にできるんでない?とか思った。もうなっているかな?
 最初は顧客として、つまり金をもらって関係していた主人公のヴェネツィア貴族、マルコ・ダンドロとの間柄が次第に愛へと変わり、つまり結婚を望むものになり、そして当時のヴェネツィア貴族は他国の貴族と違って結婚相手の階層が自由だったので(平民の娘も、外国人も、そして時には娼婦出身者も、結婚すれば貴族の奥方になった。社会的に白い目を向けられる事はなかった)、愛する男と結婚したいと望むようになったオリンピア。だがローマには若い頃に子をなした間柄の、つまりは若い頃から愛を交わした男、ピエール・ルイジ・ファルネーゼがいた。法皇パオロⅢ世の息子にして教会軍司令官。パルマ公国の初代公爵ですね。
 二人の男に向ける愛情ゆえに苦悩する女・・・というメロドラマですねぇ。江戸の遊女と異なり、気にいらない客とは関係しなかった高級娼婦という職業がね、結婚が政治となる貴族階級の男が恋の対象として選んでも不思議じゃないなぁとか思う。イタリアの高級娼婦の語源は宮廷婦人と同じで、美人で教養があって芸達者でなければなれなかったんですから、そして一見さんお断りであります。
 金と身分のある不器用な男が恋をするにはうってつけの役柄だよなぁ。往々にして男は騙されたりもするけどね。女も騙されるか?