生暖かい日ですよ。

 とても十一月とは思えない。むふーん。
 今読んでいる古代日本の本は、朝鮮半島や中国(南北朝から唐まで)を関連付けて説明していて、なかなか面白いです。しかしまだ決定的な学説の出ていない世界である為、以前他の人の本を読んだ時と、まただいぶ主張が違いますよ。
 一番衝撃的だったのは中大兄皇子の存在を謎としていること。
 確かに父親も母親も大王(天皇)であったにも関わらず、政治的な実権も握っていたにも関わらず、実際に彼が即位したのは中年を過ぎてからです。そして後継者は母親が地方出身者の大友皇子のみ。そして執拗に同母弟の大海人皇子と自分の娘達を縁組しているんですね。
 異母兄妹でも結婚している時代ですが、確かにおかしいかもしれない。これには、近しい皇族同志の婚姻を重ねて、『天皇家』というものの血の孤立、独自性を演出する為であったという説明もあるのですが、それにしても中大兄皇子は娘を何人も実の弟に嫁がせる意味があったのだろうか?
 まぁ幼児死亡率が高い時代ですから、何人も後継者がいるのは構わないけれども、それにしても、大友皇子を後継者に選んでいるのに、何故?
 主流でない学説に、中大兄皇子百済の王族かもしれないという説があり、そうでなければ二万を越える大軍を一端滅亡した百済復興のためには動員しないのではないか?といいます。
 一理あるような気もしますが、どーなんでしょう?
 古代の倭は、朝鮮半島との王族たちとの関わりがステイタスになっていたらしいので、ありうる話かも知れません。
 まぁ、決定的資料はないので、謎のままでしょうけどね。