秋といっても涼しくないです

 図書館から借りていたホルモンの本。巻末のお店の住所と電話番号をメモし忘れた。ダメじゃん。
 『関東軍』という本を読みました。戦前中国東北部に駐留していた陸軍最強部隊と言われていた日本軍です。『関東軍』の関東は日本の地方ではありません。中国の山海関より東という意味で明代は満洲族の土地でした。
 『関東軍』というと独走とか中国侵略の尖兵って感じで、しかもソ連の機械化部隊にはボロ負けするし、敗戦直前のソ連軍侵攻の際にも民間人を見捨ててとっとと逃げたという悪い噂しか聞かなかったのですが、本当はどうなんだろうと読んでみました。
 読み終わって思ったこと。『関東軍』がどうこうよりも、国際政治の中で孤立していく日本がそれを打開する為にあがいた結果、ことごとく裏目に出た歴史だなぁ。第一次、第二次大戦の狭間の事はイギリスやフランス、ドイツ、ロシアなどは読んだ事があります。率直にいって何処も上手く行ってない。アメリカがどうなのか忘れたのですが、日本に関して言える事は、友達作りに失敗した内向的な人が、実力行使に出て敗れ去ったという感じです。
 もちろん日本の組織的欠陥が軍部の独走を生み、リアリストではなく理想や観念で物事を実行する連中が軍の中枢に座り、結局行き着くところまで国を磨耗させたって思えます。そこまで日本を追い詰めたのはアメリカと中国らしいのですが、その辺りの事情はあんまり知らないので、これから本を読みたいかと。
 今から見ると独善的な善意の塊。それが『関東軍』であり『大日本帝国』だったのかしらんとか思えます。
 そんな時に、韓国の人たちに三島由紀夫の『憂国』という映画を始めて見せたとかいう大学の先生の文章が夕刊に載っているのを見ました。ちゃんと三島を読んだのって一度しかないんですけど、彼は少女趣味らしいですよ?現実の『天皇』を拒否し、理想の天皇を『ヤマトタケルノミコト』なんて言っていたそうですが、なんて青臭いんだろうって思いました。だから割腹自殺したのかな?軍国主義の末裔かと思っていたけど、そうでもないみたいですネ。