昨夜はしこたま飲みました・・・

 そして今朝はグースカ寝ました。少し気持ちは楽です。やっぱり人間惰眠が一番ダネ!(何の話だ
 とかいいながら、昨日寝る前に二時間半の『ミュンヘン』を見ました。どこがグースカなんだか・・・
 いや、暗い映画ですネ。こういう苦悩しまくる映画って好きです。70年代、自分が一・ニ歳の頃起こった事件を元に物語を作っていましたが、実際あんな風なんでしょうかね・・・?話としては面白いし、あってもおかしくない話だけど、フランスを拠点に闇で情報を売り買いする『パパ』なる存在はできすぎって感じもするなぁ。
 ロケの話で予算とか時間的な関係で十四都市の撮影をマルセイユとブタペストでやったらしいですが、パリとブルックリンだけは実際の場所で撮ったらしいです。言い草はパリとブルックリンは他の場所じゃダメだ、なんて言ってましたけど、ブタペストはロンドンじゃないし、マルセイユはテルアビブじゃないんだよ?ハリウッド映画ってつくづくアメリカ聴衆向けなんだなーって改めて思いました。いや、当たり前なんだけどね。
 驚いたのはイスラエル人の俳優さんとパレスチナ、アラブ系の俳優さんが一つの作品に出ていること。しかも誘拐され殺害されるイスラエル選手団のコーチ役は、実際にその時代で最前線でアラブと対峙していた兵士(下士官か?)だったということ。当時の怒りや憎しみを語っていました。アラブ系の俳優さんも役作りの上でパレスチナ人の当時を調べ、お守りとして追い出された家の鍵を持ち、いつか故郷に帰る印にしていたという事とか、とてもリアリティあふれる話をしていました。
 最初に主人公たちに殺されるのはパレスチナ人の文化人。アラビアンナイトをイタリア語に訳すなど、テロとは無関係そうです。次はファタハ・フランスの代表。政治家ですがピアノを習っている、そしてフランス語を喋る十歳ぐらいのお嬢さんがいて、これも殺伐とした雰囲気とは無縁。
 意識的に暗殺される側もあからさまな悪い奴とは描かれていません。そして主人公たちは人殺しの重さを感じつつ、自分たちもまた狙われている恐怖に怯えるようになる・・・その辺の演出は好感が持てました。
 しっかし、自分って戦争ものはこういう映画しか買わなくなったなー・・・いや、最近の流行りかしらん。
 一緒に並んでいた『ホテル・ルワンダ』にも触手が伸びそうになって、思いとどまりました。こっちの方がリアリティでは上だそうですよ?いや、BonnieのライブDVD買わなきゃならなかったもの、諦めるしかないっしょ?