日中は霧雨でしたよ?

 今はどしゃな降りですね・・・梅雨の走りですって。梅雨じゃないのね。
 昨日の本を引き続き読んでいました。新たな知識としては、20世紀初頭から第二次大戦までの人々は領土拡張こそが国家の威信と大国の資格、と考えていたようで、だから経済的には負担にしかならないのに日本は朝鮮、台湾、満洲と領域を広げていったようです。もちろん生きていくには、これしかないんや!と信じて、あるいは自己欺瞞してですが。
 石橋湛山という人は、なかなか骨があって強かな人のようで、主義主張を声高に叫ぶだけでなく、当局の目が光りだすと、後退したようにみせかけて新たな論陣を張る、という事をしていたようです。報道関係者で当局に睨まれた時、社内から首切りの話が出たとき、逆に反対派を閑職に回すという事もできた人で、なかなか実行力に富んだ人のようです。だから戦後蔵相や首相(極めて短期間)をつとめ、自由民主党の二代目総裁なんかもしています。
 基本的には当時の日本では異端のアメリカのプラグマティック哲学派の恩師の影響で現実主義者で、帝国主義日本を道義的にではなく、経済的不利益から批難したところが、私には面白く感じました。
 ただ読んでいる丸善ライブラリーの本を書いた人が中国出身の方で、国費留学生から日本の大学の助教授になった方らしいのですが、戦前日本で中国から手を引けと主張した石橋湛山に興味を持たれて日本に来たのか、どうなのか知りませんが、湛山贔屓の方ですね・・・文章の端々にそれが現れている。
 それも、何だか面白いですなぁ。