晴れました。

 そして寒いです。冬が戻りました。ゴーホーム冬!(何がいいたいんだか
 乃木将軍の本を読み終えて思った事・・・昭和って無責任時代だったのね!
 どうしてそういう結論になったのかというと、昭和天皇の事です。この人、小学校時代に乃木さんが学習院の院長で、まぁその生き方に影響を受けたらしいのですが、乃木さんの多面性だけは持ち合わせなかった。というか、『生き神様』の明治天皇の孫という事で、帝王教育ならぬ『現人神教育』を受けたのが、そもそもの発端。第二次大戦中、軍の統帥権を握る大元帥である天皇のみが戦争を始める、そしてやめる権限を持っていたのですけど、戦後の工作で天皇は平和主義者で、周りに引っ張られただけだったー、という論調をつくって天皇制の維持を計ったようですが、それは内緒の話にしておきたかったようです。大っぴらにしてしまうと昭和天皇の廃位、もしくは天皇制そのものが廃止されかねないからでしょうね。
 ところが、東条英機さんは極東裁判で、『戦争を始めるもやめるも陛下の権限であり、臣下としてそれを遂行するのは当然のこと』というような類の発言をしてしまったから、さぁ大変!
 政府としては、そして連合軍も、戦後の日本統治に天皇を利用したかったので、なるべく無傷で昭和天皇を残したい。そんな発言をした東条は極悪人だ!ってな事になったようです。
 まぁ、それは大人の論理だから仕方ないとしても、哀れなのは東条英機の孫たち。
 小学校の先生に『この人たちのお祖父さんは悪い人です』と言われて、授業が受けられないわ、差別されるわ・・・子供にそういう事を言う人間がおるとは・・・恐ろしい!
 今から振り返れば、昭和天皇は戦争責任をとって退位すべきだったのではないかと思います。そうすれば日本という国の主権者が誰か、責任者が誰なのかがはっきりして、今みたいに公権力を横領した人間への追及をうやむやにしてしまう前例もなくなったかも知れません。
 皇太子が幼いから、が理由であるなら、成人してから位を譲るという事をしても良かったのに。
 そういった質問を昭和天皇もされたようですが、『自分は文学を知らないので、答えられない』というような趣旨の事を言われたそうです。ご本人も、何やら辻褄の合わない事をしていて、曖昧模糊としているな、と思っていたのかも知れません。でも不意打ちの質問だったようでちゃんとした答えを用意していない。本来素直で真面目な方だったようだから、そんな歯切れの悪い、良く解らん回答をされたのかも知れません。

 今の世の中も六十年前と大して変わっていないのかも知れません。民主党の対応や、小泉さんたちの政治信念を考える時、背筋がゾクリとします。人間はこわいわー。