寒いですねー

 ホリエモンは逮捕&社長辞任?だそうです。今後の展開は、こそっと見守りたいですが、昨夜一部のTVはヘリ中継の特番をしたそうで、楽しいのかな、それって。走っている警察の車を上から写しているだけなのに・・・うーむ、良く解らないや。TVをほとんど見ないので。
 藤木久志氏の『戦国の村を歩く』という本を読んでいます。これを読むと映画『七人の侍』の農民たちはダメな奴らだと解ります。中世から近世にいたるまで、日本は『自力救済』の世の中で、自分達の力でなんとかするという世界でした。大名の支配は年貢と勧農(農業推進)で村の平和を守る事でのみ、それが認められ、村を守る事ができなければ村人はいつでも支配者を乗り換えたり、逃げたり、年貢を払わなかったりと抵抗したそうです。
 非武装日本も第二次大戦後からの事らしく、それまでは皆武器を所持して自力で自分を守っていたそうです。秀吉の刀狩りは、ほとんどデモンストレーションでしかなかったそうな。明治時代に入っても、帯刀が軍人や警察の特権として認められていても、他の武器に関しては規制は緩かったとか。大戦後の占領軍の政策で、警察はようやく大っぴらに武器を押収し、その際に一日に九十万本もの刀を押収したそうです。・・・米軍の権威でようやく武器のない平和が訪れたってさ。
 ということは、記録に残っているほど皆、国に対して無条件で従っていた訳ではないって事ですね。考えてみれば、父方の亡くなった祖父は、軍医の親戚に診断書を書いてもらって兵役を逃れたらしいし、持っていた保存状態の悪い日本刀も、隠匿していたものだったんだろうなぁ。
 『お侍さまを腹いっぱい食わせる米で雇う』というアイデアがなければ物語として面白くないけど、あの村の農民たちは、どの地域からも孤立し見捨てられた、何の取り得もないダメな奴らという事になります。非人レベルだ・・・しかし米を作るという自意識は大変高く、米を作っている事が一人前の農民の証であるという認識があったらしいので、そんなに自分達の身分を卑下するのは間違っているので、実際にはありえない、フィクションなんだなー、と思いました。
 実際の戦国時代の農村はたくましいっすよ。大名と交渉し妥結しなければ、逃げたり『城』にこもって抵抗したりしてますからね。やられっぱなしの人間なら歴史の渦に消えて見えなくなってしまう・・・強くないと生きていけないのだった!