今日も冬っぽい気候ですわい。

 寒いっすね。いや、車運転していると特に暖房かけなくてもいいんですけど。
 江戸時代の話を昨日に続けて書いてみます。
 記録が多い近世らしく江戸時代は好景気、不景気がよく解ります。好景気なのは元禄時代田沼意次の時代、文政、文化時代で、不景気なのは享保の改革寛政の改革天保の改革期だったようです。政治的に評価の高い時期が不景気で、悪政とか執政者が無能と断罪される時代ほど庶民の生活が潤っているんですな。顕著なのが浮世絵。元祖といわれる菱川師宣が活躍したのが元禄時代で、東洲斎写楽が田沼時代、葛飾北斎が(確か)文政、文化期と、名の通った浮世絵師は好景気の時に現れているんですよ。これは浮世絵を買う庶民の懐が暖かいからというのも理由の一つではないかと思います。腕が良くても買われなければ作られないし、残らない。
 これはどういう事かというと、江戸時代の年貢というものは武士の生活費として消えていく訳で、恒常的に社会投資されているわけではありません。徳川吉宗を始めとする改革推進者は贅沢な生活を戒め、生活費を押さえて幕府や藩の財政を立て直しているわけです。
 当然、年貢として集められた財は市中に出回らず、結果として不況となる訳です。
 しかし、上が浪費しますと、それだけ世間に財、富が放出されて金回りが良くなり、景気が良くなるという面があるようです。
 今の日本は借金をして景気刺激をしたにも関わらず、芳しくありません。これは低金利なので、バブル期以前は利子で生活できたのに、今は元本に手を出さないと生活できない。それならなるべくお金を使わず、使うとしても安いものを買うようにしよう、という意識が働いて消費があまり伸びないという一面もあります。(全ての物事には原因が複数あって一概には言えない)
 そろそろ企業投資も一段落したのだから。金利を上げてくれると庶民は助かるのに・・・とか思う今日この頃。貯金の元本切り崩して投資するような人間は一般庶民とは言わないと思うなー。