年賀状の準備をしないと!

 来週から年賀状の受付開始ですな。例年は早々に準備しておるのですが、今年は怠けてます。っていうか、例年手抜きまくりの年賀状ですけどね。今年も抜きますとも、手を。・・・いばるな。
 先日読んだ江戸時代の本を読みました。大石慎一郎・・・だったかな?という人の書いた本です。この人は結構史書を丹念に読んでいらっしゃるようで、田沼意次金権政治の権化のようには言われている人)の評価が、この人のおかげで随分変わりました。極端な変化かも知れませんが、田沼意次は貨幣の統一(少なくとも関東の金と関西の銀、それぞれの本位制を流通しやすくしようとした)、輸入超過の貿易を輸出可能な海産物を増やして銀の流失を防ぎ、逆に流入させた、とか、他にも蝦夷地(北海道)の調査を行い開墾を進めようとしたとか、貨幣価値を落として貨幣流通量を増やし経済活動に見合った量にしようとした、とか、色々評価すべき政治家だったようです。
 失脚したのは浅間山の噴火による飢饉の混乱に乗じて反対派のクーデターにあい、退陣を余儀なくされたようで、そして田沼を徹底的に嫌った松平定信に、徹底的にやっつけられてしまいました。
 この松平定信という人、清廉潔白で通っていますが、実は賄賂の元締めのように言われている田沼の方が、挨拶の土産を断ったり(つまり賄賂を受取らなかった)しているのに、この人は平然と受け取り(たぶん社交儀礼の範囲だったのでしょう)、自分の藩から餓死者を出さないために他の藩から高額で米を買い上げ、そのせいで他の藩の飢餓が酷くなったりと、あんまりえばれる人でもないんですな。
 少なくとも、田沼のやった事を全部撤回し、反対の事をやって総スカンをくらったとか、貨幣統一は両替商にとっては不利だから(両替の手間賃で儲けているのだから、解りやすい両替制にされたら困るのは彼らだ)、田沼のつくった両替銀貨を廃止したりとか、どーも金権まみれなのは彼の方ではないかと思えるような事ばかり出てくる。
 こういうのを読むと、歴史って面白いなぁとか思います。