仕事から戻ってきました。

 今日の仕事は荷受だけなのであります。
 そういえば、最近読んだ本は、なんだかなー、というものが多かったです。
 『フェリペⅡ世』という本を評伝かと思って読んだら、この人の父親は偉大でしたー、とか、この人は真面目でしたー、とか、四回も結婚しているんですよー、とか、王妃さまをそれぞれ愛したり、敬意を払ったりしてましたー、とか、息子の問題で苦労してますー、とか、そんなんばっかでつまらなかった。
 フェリペⅡ世という人はスペインの黄金時代の王様という事で有名です。カトリックを守るため、ハプスブルグ家とスペインの権益を守るため、まぁ生真面目に王様をした人で「慎重王」という仇名があるそうです。その仇名のとおり、そこそこ有能だけど真面目な人でした。だから善意、善意と地獄の敷石をつめまくったような事ばかりしている。
 フランス王との戦争、ネーデルラントでの戦争、オスマン・トルコとの戦争、そしてイングランドとの戦争・・・。結果として新大陸の富をヨーロッパの戦場に注ぎ込んで、スペインを債務国にしてしまったという人。その後スペインは一度として一流国にはなれませんでした。
 本人はよい事をしているつもり、らしいですが、結果としては見るも無残なものでした。残ったものはマドリード修道院、図書館、王宮、墓、を一つに集めたような巨大建築物だけ。観光名所としては使えるので、まぁいい事なのかな?
 私とはしては、そういうフェリペⅡ世の生きた時代を知りたかったのですけど、何かメロドラマチックな話題ばかりでした。書いた人を見たら歴史家じゃなかった・・・確認してから読めばよかったよ。特許庁のお役人さまが趣味で書いた本でした。趣味でも歴史家ばりばりに調べまくる人もいます。そういう人の本はおもしろい。けどねー、素人の「デスマス」文は疲れるなりよ。