三島をちょろりと読んだ・・・

 割腹自殺を遂げたという、あぶなげイメージの第一人者、三島由紀夫の作品を始めて読みました。・・・読んだ作品が昭和三十年代までのものであるせいか、全然危なくないんですよ。アカとか左とか右とか、当時の流行は入っていたりしますが、寺山修司の方が危ないっていうか、イッている感じはします。全体的に上品な感じがするのは気のせいだろうか。
 随筆の中で太宰治が嫌いとか、日本が真の平和国家になる為には文弱柔弱になって、皆で文学して夜なべで猫背になって本を読めばいい。不健康の勧めwww、あ、麻薬は行き過ぎかな。などとのたまっている。とても自衛隊本部に乗り込んでクーデターを煽ったあげく、動かないとみて割腹するという、右翼が万歳しちゃうような事をする人間には見えません。
 晩期の作品を読んだら実感できるのでしょうかねぇ。
 私は高校時代の友人で某県警に就職しているUくんに、『三島になるなよwww』と時々言いますが、逆の意味になってしまうなぁ、これでは。
 今まではテロ屋とかクーデター屋になっちゃだめだめ、の意味だったけど、不健康になっちゃダメだよ、という意味になってしまう・・・。どっちかっていうとオイラの方が言われそうだぜ。
 三島由紀夫の思想的な転換を見届けるまで、その作品に付き合わないといけないようですな。