一日中運転

 厳密には違うけど午前中も午後も配達&営業していました。腰がガガガ・・・運転が続くと体が固まってしまって・・・
 そんな中でも運転中だからこそ読書が進みました(オイ

 宮内さんの作品を全て読了している訳ではありませんが、自分が読んだ中では一番喜劇っぽい作品でした。この場合の喜劇とは、シェイクスピア的なカテゴリーであり、吉本新喜劇的なものではないですよ?メデタシメデタシで終わるパティーンです。
 舞台は二十世紀に人の手で消滅してしまったアラル海。その跡地に国家が建設されたという架空の物語なんですが、読んでいくと、『アラル海の消滅は人類最大の環境破壊であり愚行』と簡単に断じる事ができないと思いました。
 そもそも中央アジアの地域は降水量が少なく、その為に河川は頻繁に姿を変え、更には消滅したりもします。
 またアラル海を消滅させた灌漑によって周辺国では重要な産業である綿花栽培が盛んになりました。その不作が日本の綿製品の価格に直結するぐらいです(一応繊維関係者)
つまり、アラル海の復活はそれらの産業が失われる事にもなりかねない、という事です。
 環境破壊と言われるものが自然災害の拡大を防いだり、反らしたりしている事案がある、という事になると・・・一概にそれを非難する事はできるのか?正しいのか?と考えたりしたり。
 まぁ物語は大変解りやすく読み終えた後に「楽しかった」と思えるものなので気楽に読んでください。
 そしてこれ、映像化する事の敷居が低いような気がします。中央アジアの状況も、なんなーく理解できるしネ。