飲んだり読んだり眠ったり

 この三連休を一言で表すと(一言ではないが)こんな感じでした。これにプラスするとなると録画しておいた映画を見たぐらい・・・なんて自堕落なっ。
 まぁね、11/5の竜舞亭でPFキャンペーンの最終回を迎える筈だったのですよ。最終回くらいは寝落ちしないように体調管理をしっかりして迎えなきゃ、と、飲みの予定を入れるのを差し控えていたらですね、DM急用の為、キャンセルに・・・仕方ないんや・・・仕方ないんよ・・・だから飲んだくれてやるぅぅぅ。三連休なのにTRPG要素全滅って・・・どんだけぶりだろうってぐらいの衝撃デス・・・
 まぁそれもこれもあって、木曜日の晩から土曜日の晩まで、三連続で飲んだくれました。はい。そのせいか、眠っている間に掻きむしってしまい、血まみれ・・・はい、皮膚科に行ってきます、はい。
 それ以外はうたた寝したり、ブラウザゲーしながら本を読んだり読んだり、読んだりしていました。いやー、読書が進君。

神曲 天国篇 (講談社学術文庫)

神曲 天国篇 (講談社学術文庫)

 はい、本編の詩をすっとばして解説だけで読んだ気になりました。いや、当時の状況とか、何になぞらえているか、なんて予備知識も何もなければ、解りませんしね。
 題名から想像できる通り、これはダンテが当時のイタリアやフィレンツェを取り巻く状況を嘆き、いかにすれば平和で幸福なキリスト者の社会ができるのか、という事を考察した詩になっています。神学的なところに踏み込んでいるので、異教徒たるアタクシ(実はそれも怪しい。無神論者が近い)には、実感が伴わない危機感、恐怖、願望とかがあります。
 ただ教皇が皇帝の役割も担おうとして、腐敗しフランス王にその権威を粉砕されてしまうさまとかは、理解できますね。中世からこっち、ローマ教皇庁は『神のものは神に。皇帝のものは皇帝に』というイエス・キリスト政教分離の教えに背を向けていた訳で、それどころか『教皇は太陽、皇帝は月』っていうね、超越論を唱えていた訳ですが、まぁ権力とは武力の事であるという、基本にさらされたら、あっという間に瓦解しちゃうますよね。
 イタリア各地の混乱は、本来皇帝が行うべき事柄に教皇が口を出し、対立し、皇帝を打ち負かしてしまった事から始まる、とダンテは考えています。そして理性的、知的教会というものを望む訳ですが、当時は感性というか、信じるというか、意思の力こそが信仰と見なす考え方が主流派であり、彼の考え方は知識人のみのものになってしまったようです。
 フィレンツェやイタリアのありようは彼の考えとはかけ離れたものとなっていきますが、しかし彼はイタリアの偉大な詩人として記憶されていく事になります。
 こういうのよくあるよね。書かれている事は賛同されなくても、その表現力ゆえに評価されるっての。それって書き手としてはどうなんだろうね・・・