少し小説書きストップ

 日曜日のパスファインダーコンバート『赤き手は滅びのしるし』のデータ、こさえていなかったんですよねー。いや、日曜日はPTのクラスを確定すると言っていたので、そのままキャラ作成をその場でやったら、セッションする時間はないよなー、とか思っていたのですが、いや、一遭遇ぐらいは用意しておかないとテストできんよなぁ、と思い直し、今夜からちょいつくっていきます。
 ラウルくんシリイズの小説は二十五ページほど書き溜めました。主人公はまだ出てきていません。あと十ページは登場しない予定です。そのまま最後にちょろっと登場、という事になるかも・・・ノープランです(あ
 さて、読み終ったもの。

ギリシア人の物語I 民主政のはじまり

ギリシア人の物語I 民主政のはじまり

 おう、二巻が今月出ていたのですねぇ。良かった、このタイミングで一巻が読めて。
 塩野七生さんという方は、書く対象に好意、愛情、恋情を持っていないと書かないっていう人なので、登場する人物の好悪がはっきり解って面白いです。
 で、たぶんアテネという都市は好きですよね。そのアテネを作っていく立役者であるソロン、ペイシストラトスクレイステネステミストクレスに対しては、その業績を評価するとともに、テミストクレスに対してはその何をするか解らん男がペルシア戦役を勝ち抜く実質的な指導者として描かれていて、いや、これ、絶対『いい男』と思っているよなぁ、というのが解ります。
 さて古典ギリシアのもう一方の雄であるスパルタに関してですが、リクルゴスという人物が国制を決定し、自分が帰還するまで変えちゃダメだよ、と言って去って二度と戻らなかった瞬間から、それは『信仰』になったといいます。そしてスパルタを指導していたのは軍の総司令官であった二人の王ではなく、五人の監督官であったと。
 スパルタという国は市民が卓越した兵士である事で、自国の隷属民、他国民の脅威を制圧していた国です。なので一級市民は兵士になる事しか考えていない、そういう教育しか受けていません。そんな兵士でしかない人物たちが一年任期で指揮官としての教育を受けてきた王族をコントロールしようとする・・・視野の狭い複数の人々が、信念をもって戦略眼を持たないのに指揮官をコントロールしようとするのです。信念とはスパルタの国制を守る事こそすべて、という。
 その犠牲になったのが塩野さんが好きそうな、若くて有能で、少しはっちゃけたパウサニアスという王でね。ペルシア戦役二年目の決戦プラタイアで倍以上のペルシア軍に完勝したにも関わらず、のちに『裏切り者』と断罪されて否定されてしまったスパルタの王です。
 映画になった玉砕のテルモピュレーは超有名ですが、自分はその映画見ていません。なんか、こう超絶戦闘シーンの連続だろうけど・・・うーむ・・・見た方がいいのかねぇ?玉砕ってあんまり・・・悲壮なんだけど、それだけって感じがしてね、これで知り合いが絶賛しなければ見たかも知れないけど、褒めていると逆に引くという面倒くさい性分なのでねー。
 塩野さんはこの五人の監督官を『五人の小人』と呼びます。本当に嫌いなんだな。恐らく、したり顔で自分たちが正義だーって他人を無慈悲に排除する行為が嫌いなんだろうなぁ。戦略眼もナシにそれを行うのが。その為にギリシアが悲惨な方向に行くのだろうと想像しつつ。
 ああ、二巻も楽しみだなぁ。この調子だと読むのは二年後かorz