書くことあったわ

 昨日は先週金曜日の晩に見た『スカイ・クロラ』について書くべきでしたネ、はい。

スカイ・クロラ (通常版) [Blu-ray]

スカイ・クロラ (通常版) [Blu-ray]

 押井さんを特徴づける演出は、犬だけでした。説明くさいセリフもあんまりなかったし、自分的にはとても好感が持てたです。原作の結末とも違ったし。しかしこの物語が若い人に生きる力を与えるのか、といったら・・・どうなのよ?
 押井さんは明瞭には解りにくいメッセージをこめるのがお好き?
 さて、昨日読了した本は色々あったのですが、とりあえず難しそうなのから。
ペルシア帝国と小アジア: ヘレニズム以前の社会と文化

ペルシア帝国と小アジア: ヘレニズム以前の社会と文化

 基本的には論証の本なのですが、研究文なんだから当たり前ですが、アカイメネス朝ペルシア(教科書でアケメネス朝って教わった気もするけど、研究者である著者の方がこのように書くからには、こっちの方が発音に近い表記なのでしょう)時代の小アジアの、一部についての論述です。古代、中世と文明の交差点であった小アジア・・・アナトリアは様々な遺跡が存在し、その全てを発掘、調査するなんてとてもとても・・・なので、この本に書かれている事はごく一部ですが、それでもアカイメネス朝ペルシアが古代最大の中東の帝国として三百年近い支配をつづけられた理由は傍証されます。
 難しい事はありません。ケース・バイ・ケ−スです。文献資料がギリシア側に偏っているせいで、ペルシアの民族的専制支配が強調されますが、支配の要点にはペルシア人は植民しますが、それ以外のところでは自治を認めたり、官吏を派遣するだけだったり、総督にしても任期ありの者もあれば、世襲化してしまうところもありと、現地民との力関係によって様々です。
 アッシリアの様子が解らないと断定できませんが、今のところ諸国民族を統合したもっとも古い『帝国』として、興味深い存在ですヨ。