結果的に十年越し

 昨夜録り置きの映画を見ましたが、十年前の作品でした。

壬生義士伝 [Blu-ray]

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 長尺のセリフのシーンとか、作り手の思いいれが強いシーンほど、もうちょっと短くてもいいなぁ、とか思ってしまう作品でしたので、まぁ内容はさておき(え
 注目した俳優さんは佐藤浩市、中井喜一、堺雅人、の三方。
 まず佐藤さん。斎藤一役だったのですが、時系列的にこの作品よりも後につくられた三谷幸喜さん脚本の『新撰組!』で芹沢鴨を演じていられたので、どうしても鴨に見えてしまう・・・頭も同じ形だしネ。言いようのない鬱憤を抱えている役柄とか、同じだしネ。時系列的に『新撰組!』の演出の方が影響を受けているのでしょうが、見る順番のせいで私にはそう思えてしまうのでした。
 つぎに堺さん。沖田総司役だったのですが、同じく『新撰組!』のおかげで、さかやきを剃った山南さんに見えてしまう・・・あれ?そういえば知人の方はこちらを先にご覧になったようで三谷さんの『新撰組!』を見た時、堺さんがどうしても沖田に見える、とかおっしゃっていました。そういうものなのですねぇ。
 さて中井さん。いい役であり、いい役者さんだなぁとか感じました。この方、要望がシャープなせいか怜悧な役のイメージが強いのですが、情けない男とか朴訥な男とかもいいですネ。盛岡弁がそれを増しているのかも知れません。家族を養う為と割り切り、時にいぎたなく、時に強かにお手当てを取っていきながら、最後は義を通すと敵に突っ込んでいく姿がいいのかも知れません。
 幼馴染役の三宅さんの苦悩とか、その後の豹変、変転・・・動乱の混乱。物語の最後で、生き残った家族が満洲に新天地を目指すとか言っていましたが、その後も過酷な運命が待っているとしか思えない。
 それでも生きていくのだなぁ。そんな映画でした。
 ちょっと冗長な部分はありますが、良い映画でしたねぇ。見てよかったわ。