え、雨?
今週は少しグズついた天気になりそうです。今週末の夜行バス、日曜日のコミケは降らないで欲しいなあ、とか思ったりしたりして。
金曜日に読み終えたもの。
- 作者: 海原徹
- 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房
- 発売日: 2003/09/01
- メディア: 単行本
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今まで敬遠してきた人物の一人ですが、まあ、実態を知らないと何も言えないよね、と評伝を手にとってみました。
いわゆる『偉人』というタイプではないと思いましたね。ひたすら生真面目で、一生懸命で、不器用で、だから早死にしたとも言える人です。勉強家だが単細胞だよな、とも。
人気があるのは、恐らく解り易くて感情移入しやすいからではないか、と思います。恐らく、その気になって探せばこういうタイプの不器用な、一生懸命な人は何処にでもいるはず。だから皆さん共感するのだが、裏を返せば、何処にでもいるから関係者が称揚しない限り浮かび上がってこない人物像かも知れません。
教育者としては、熱血教師ですな。身分性別関係なく学ぶ意欲があるならば、誰でも学べる。人は平等ではなく勉学の進捗も一様ではない。だから個別の学力に合わせて学ぶべき。教師は生徒の模範でなければならない。教えるならば実践あるべき。
確かに教師としての心構えならば尊敬すべき人物ですが、尊皇攘夷の実践の仕方とか、自分がその魁となり自滅するのも致し方なし。その姿を見て後に続くものが現れるっ、なーんて考え方は、三十歳で死んだ人間らしく青臭いですよねー。
斬首になりそうになり自分の生死を真剣に考えて、ようやく何かを成す人生を送らなきゃならない、と悟るところなんかもー、青春ですよ。はい。
肖像画を観ると老成した様子ですが、これは想像画なのでしょうか?この人の生き様は、幕末に死んでいった数多の人物像よろしく、若々しく、未熟で、一生懸命な感じです。
微苦笑なしでは読めないというこの人の人生・・・『先生』と呼ぶ気にはならんなぁ・・・。