はっきりしない天気ですナ

PLUTO 5 (ビッグコミックス)

PLUTO 5 (ビッグコミックス)

 手塚治虫という人の作品は、叔父たちが残したムック本で『火の鳥』や『鉄腕アトム』を読んで以来です。小学生の頃に。
 積極的に作品を読み進めるという事はしませんでした。親戚の家で時間潰しに読ませてもらうとか、小学生には重くて残酷な話が多かったと思います。その当時は顕微鏡をのぞくときに使う薄っぺらなガラスのように繊細でしたネ。よく泣いたし。
 今もガラスのハートですよ?随分分厚くなりましたがネ。
 私には手塚治虫という人の業績に対する敬意はありますが、ダークなものばかりを読みすぎたせいか、無邪気に称えるという事ができません。だから、解説で大学の先生が、この作品が浦沢直樹さんの手塚治虫へのオマージュであり自分自身の為に描いていると書いてみえるのを読んで、なるほどなぁと思いました。
 設定的には仕方のない部分がありますが、ドラマとしては私は『二十世紀少年』よりも面白いと思います。
 でも浦沢さんっていつもギリギリ切れそうなところで描いているそうですネ。うーむ、理解できるかも。